Tさん
職種(資格) | 相談支援専門員 看護師 |
所属 | 岐阜 |
思い出深いお客様について教えてください
数年前に訪問看護師をしていた時の話です。ある事業所から「クレーマー」という評価の付いた利用者さまのご家族(次女)がいました。当然、訪問看護ではご利用者さまへ介入するにあたり家族支援も行うが、事前情報が有った故に次女さまへ慎重に関わっていた。そのうちご利用者さま本人に変化がみられ、次女さまは看護師に信頼を寄せてくださるようになっていった。後に振り返ると、次女さまは「クレーマー」ではなく「家族に対して懸命だった」という表現が適していたことに気づいた。個人情報になるのだが、4人家族の次女さまから見て両親は認知症と精神病を、長女さまは知的と身体障がいを有する家族構成だった。次女さまは毎日駆け回り、自分の時間や生活は顧みず「懸命」だった。そして今まで、次女さまに向き合う支援者が現れず疲弊しながら過ごされていたことを理解した。この時、看護師は一方通行の独り善がりではいけないと深く学ぶことができたお客様でした。
今後の目標について
毎日の、少しずつの小さな積み重ねが、やがて沢山の方々への安寧へ繋がるように。私自身が意味を持った行動を積み重ねていくことで、対象者が安心感や希望が得られるように働きかけていくことです。その方へ寄り添い、共に考えられることが安寧へと繋がるのではないかと考えています。
ご利用者様へ一言
「落ち着かない」「安らぎが分からない」「哀しい」「何も考えられない」など人の心は様々だと思います。行動に移せと言われても、どうすれば良いのかわからなかったり体が動かないこともあると思います。
私個人の好きな言葉で「あなたは あなたであればいい」という言葉があります。自分の操縦桿は自分だけが操作できるものです。自分を大切にしながら、そして私たちがお手伝いできることがあるとすれば、一緒に探してみませんか。